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立ち仕事を変えるアルケリス〜藤澤さんの探求の物語

更新日:2 日前


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あのリーマンショックから15年。一人の町工場の二代目社長が歩んできた道のりは、私たちに「変化の時代をどう生き抜くか」という問いを投げかけてくれます。


迷いの中からはじまった挑戦

2012年。リーマンショックの影響がまだ色濃く残る中、神奈川県横浜市にある町工場・株式会社ニットーの二代目社長、藤澤秀行さんは迷いの中にいました。


「何かやりたいけど何をしていいか分かんない」


当時を振り返って語られたこの言葉からは、変化の時代に立ち向かおうとする製造業者たちの等身大の想いが伝わってきます。私たちも同じような想いを抱いた経験があるのではないでしょうか?


そんな時、一つの出会いがありました。SNSを通じて知った「おばかモノづくり祭」への参加。そこから生まれたのが、後に大ブレークする「ヌンチャク系iPhoneケース」でした。


医師の一言から生まれた革新

ヌンチャク系iPhoneケースの成功後、藤澤さんの探求は新たな領域へと向かいます。それが、現在のアルケリス株式会社の核となる製品「アルケリス」の原点でした。

きっかけは、千葉大学の医師からの一言でした。


「長時間立って手術するのが大変なので、それを楽にできないか」


この相談から始まったアルケリスプロジェクト。私たちは、こうした「人の困りごと」に向き合うとき、どのような想いで挑むのでしょうか?


直感を大切にした意思決定

開発の過程で印象的なのは、藤澤さんの意思決定のスタイルです。


「経営者になって色んなことを決断しなきゃいけないという時に、私が一番いい決断っていうのは直感力」


数字で計れない大きな決断ほど、最終的には自分の感覚を信じる。そして「自分がそれいいの?」と自分に問うてみる。


私たちも日々、大小さまざまな決断を迫られます。その時、自分の内なる声にどれだけ耳を傾けているでしょうか?


変化を受け入れながら進化する

2020年、アルケリスは独立した会社として新たなスタートを切りました。現在は佐保勝彦さんがCEO、藤澤さんはCTOとして、技術開発を牽引されています。


コロナ禍を経て、新製品「スタビハーフ」や「スタビアタッチ」など、より幅広い立ち仕事現場に対応する製品を展開。米国工場への正式導入も実現し、「世界の立ち仕事をアップデートする」というミッションは着実に現実のものとなっています。


ワクワクを道しるべに

藤澤さんが一貫して大切にしてきたのは「ワクワク」という感覚でした。


「自分がワクワクしながらモノづくりとか携わったり、それによって社会が良くなったり、その製品によってまた違う人がワクワクしたりする」


辛いことも多い事業の道のり。それでも続けられるのは、その先にある「楽しい未来」を思い描くことができるから。


私たちへの問い

藤澤さんの物語は、私たちにいくつもの問いを投げかけてくれます。


変化の激しい時代に、私たちはどのように自分の道を見つけるのでしょうか?目の前の困りごとに、どのような姿勢で向き合うのでしょうか?決断の時、自分の直感をどれだけ信じることができるでしょうか?そして何より、自分が本当に「ワクワク」することは何なのでしょうか?


探求は続いている

現在もアルケリスの技術開発を担う藤澤さん。その歩みは、答えを求める旅ではなく、問い続ける探求の物語です。


私たちもまた、それぞれの現場で、それぞれの想いを抱きながら、この変化の時代を歩んでいます。藤澤さんの物語は、そんな私たちに「探求し続けることの意味」を静かに問いかけているのかもしれません。


皆さんは、どのような想いでご自身の道のりを歩まれているでしょうか?


この物語は、2020年のインタビューとその後の公開情報をもとに構成されています。藤澤さんの現在進行形の挑戦に、私たちも多くのことを学ばせていただいています。

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