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夢を見続けることの意味について

「サラリーマンになるのが夢だった」と話す福澤知浩さん。しかし今、彼は「空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDriveの代表として、100年に一度のモビリティ革命の最前線に立っています。

一見すると大きな転身のように見えるこの歩み。でも福澤さんと話していると、まるで一本の線でつながっているかのような不思議な一貫性を感じるのです。

福澤さんの物語

夢を見続けることの意味について

「サラリーマンになるのが夢だった」と話す福澤知浩さん。しかし今、彼は「空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDriveの代表として、100年に一度のモビリティ革命の最前線に立っています。

一見すると大きな転身のように見えるこの歩み。でも福澤さんと話していると、まるで一本の線でつながっているかのような不思議な一貫性を感じるのです。

 

最初の「問い」

子どもの頃からモノづくりが好きだった福澤さん。小学4年生の時、モーターの仕組みを知って感動したと話します。それは単なる技術的な興味ではありませんでした。「車って2万点もの部品があって、1つ1つの工場で創意工夫と想いが込められている。何百万人の想いを乗せて車は走っている」—— そんな風に、モノづくりの向こう側にある人々の想いに心を動かされていたのです。

トヨタ自動車の調達部門で働いていた頃も、外注先の現場で改善活動に取り組みながら、やはり同じことを感じていました。どの会社でも「感動のモノづくり」があり、その一つひとつに深い意味があると。

私たちは思います。もしかすると福澤さんは最初から、モノづくりを通じて人とのつながりを感じることを求めていたのかもしれません。あなたにとって、「仕事」とは何でしょうか?

 

転機というより、自然な流れ

「何で僕はサラリーマンのところにいるんだっけ?こっちの人間じゃなかったっけ?」

有志団体CARTIVATORでの活動を通じて、だんだん「自由人みたいな人」に出会うようになった福澤さん。そして徐々に、自分の心がそちらに向かっていることに気づいたと話します。

この変化について聞いていて印象的だったのは、福澤さんがそれを「転機」としてではなく、むしろ自然な流れとして捉えていることでした。「体だけがこっちにいるみたいになってきて」という表現が、その感覚を物語っています。

zenschoolを受講した後の変化についても、「結局何に効いてるかよく分からない」と笑いながら、でも「圧倒的に違うことはある」と話していました。「素直に生きられるというか、ありのままに」—— きっと、もともと持っていた自分らしさを、より自然に表現できるようになったのでしょう。

私たちも時々考えることがあります。人生の転機というのは、実は新しい何かを始めることではなく、本来の自分に戻ることなのかもしれません。あなたはどう感じますか?

 

仲間と共に創る未来

CARTIVATORという有志団体から始まり、今も120人のボランティアメンバーとともに開発を続けている福澤さん。株式会社SkyDriveを設立してからも、その関係性を大切にしています。

「プロボノのメンバーは株式会社に感謝しましょう。株式会社の人たちはプロボノの人たちに感謝しましょう」

そんな「感謝のループ」を提案したのは、共同代表の中村さんでした。異なる立場の人たちが、互いを思いやりながら同じ目標に向かう。そこには、単なるビジネスとは違う何かがあるように感じます。

2020年、日本初の有人飛行実験に成功してからも、その歩みは続いています。2025年の大阪・関西万博では、会場内での空飛ぶクルマのデモフライトを実現し、さらに2028年を目途に森之宮エリアでのサービス開始を目指す「大阪ダイヤモンドルート構想」も発表しました。

 

対話の中で見えてくるもの

インタビューの中で福澤さんが話していた「対話」の話が、私たちには特に印象的でした。「課題解決」の会社ではなく、「あなたはどういう世界を創りたいんですか?」という問いにみんなの意識を向けていく。その世界観がバッチリできたら、あとはみんな勝手に動き始める、と。

「移動っていうのは本当に行きたい気持ちがある中で、とはいえ大変だというのをなくしていかないと人は移動しない。気軽に移動できるというのは、機会創出という観点ですごくイノベーティブだと思うんです」

福澤さんの語る未来は、単に技術的に空を飛べるようになることではありませんでした。人々がもっと自由に、もっと楽しく移動できる世界。そこで生まれる新しい出会いや体験。そんな可能性に満ちた世界への想いが、言葉の端々から伝わってきました。

私たちも思うのです。イノベーションは、技術から生まれるのではなく、「こんな世界だったらいいな」という想いから生まれるのかもしれません。福澤さんの物語を通して、あなたはどんな未来を想像しますか?

 

今も続く探求

2025年には大阪・関西万博でのデモフライトを実現し、着実に夢に向かって歩み続けている福澤さん。でも話を聞いていると、彼にとってそれは「答え」ではなく、まだまだ続く「問い」の一部なのだと感じます。

「僕は移動の未来というところで、2030年、40年はどちらかと言うと空飛ぶクルマという概念を超えて、そのまま宇宙に行っちゃうという話だと思うんです」

そんな風に語る福澤さんの表情は、まるで少年のようでした。きっと小学4年生でモーターの仕組みに感動した時と、同じような目をしているのでしょう。

私たちは、福澤さんの物語から多くのことを学んでいます。夢を追うということ。仲間と共に何かを創り上げるということ。そして何より、「問い」を持ち続けることの大切さを。

あなたの中にも、きっとそんな「問い」があるのではないでしょうか。どんな世界を創りたいと思いますか?

 

福澤知浩さんは現在も、株式会社SkyDriveの代表として空飛ぶクルマの実用化に向けて歩み続けています。彼らの挑戦は、私たちに「未来は創るもの」であることを教えてくれています。

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